【司法試験受験生の皆さんへの応援メッセージ⑤ 齋藤実教授】
【司法試験受験生の皆さんへの応援メッセージ⑤ 齋藤実教授】
齋藤実教授からの応援メッセージです。
—————————————————
司法試験前の時間をどのように過ごしているでしょうか。私は、ただただ不安な気持ちで、大げさではなく震えていました。きっと皆さんも似たような気持ちだと思います。しかし、不安のない人は合格しません。合格が目の前にあるから不安なのです。
不安である一方で、人生最高のチャンスが目の前にあります。プレッシャーに押しつぶされそうかもしれませんが、司法試験は人生最高のチャンスを与えてくれる場でもあります。今、大きな可能性が皆さんの目の前にあることをもう一度思い出してください。
さて、試験が始まったら、まず設問を3回読んでください。司法試験に受かるのは、用意してきた論点を書く人ではありません。初めて見る設問に、分からなくても素直に答える人です。設問をオウム返しにするだけで、点数は上がります。
次に、問題文は時間をかけて、丁寧に読んでください。答案構成をする前に、問題文は少なくとも2回は読みましょう。
答案構成で一番意識したいのは、規範とあてはめのリンクです。普段はできても、試験場ではできないNo.1なので、用心が必要です。せっかくあげた規範のキーワードは、正確に「同じ言葉」であてはめてください。採点者が見たい重要なポイントです。
答案構成が終わったら、ざっと問題文を読み返してください。落としている事実がないか、再確認しましょう。事実を1つ拾えば、1点は上がります。1点に何10人も受験生がいます。事実を1つ拾えば、順位は自然と上がります。
答案を書き始める前に残り時間を確認してください。この残り時間で何ページ書けるか計算しましょう。残り時間で予定したことが書けない場合でも、慌てずに。答案全体のボリュームを圧縮して対応しましょう。ただ、答案構成であげた項目は落とさず、キーワードだけでも書いてください。それだけでも点数が加算されます。
短答が大の苦手だった私から、短答突破のコツを一言。「取れると思った問題を全て正解する」に尽きます。その問題数は少なくて構いません。少しでも時間が余ったら、取れると思った問題を徹底的に見直してください。点数は上がり、気が付けば短答突破しています。
試験場では必ず予想外のことが起きます。出題形式が変わることは毎年のことです。予想外のことが起きた時、周りは慌て点差が出ます。チャンス到来です。必ず普段やってきたことに突破口があります。普通のことを淡々とすれば、自然と良い答案が書けています。
司法試験の合否を左右する7割はメンタル。負けたくなかったら、強い心をもつ。誰のためではなく、ただ自分のために、自分の人生を切り開いてください。勝利を掴んで!!